頭の片側、もしくは両側が「ズキンズキン」「ガンガン」「ズキズキ」と脈打つように激しく痛む頭痛でその痛みは日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
発作は一度起きると数時間か2〜3日間は続き通常月に1〜2回、時には週に1〜2回の頻度で出現することもあります。
頭痛が起こっているときは、音や光に敏感になり周りがうるさく感じる、急にまぶしいところに出たりすると痛みがさらにひどくなるなどの特徴があります。
原因は諸説ありますが血液中の血小板から放出されるセロトニンという神経伝達物質が関与していると考えられています。
このセロトニンが大量に放出されると脳の血管は収縮しますが出尽くすとその反動で脳の血管は急に拡張しその刺激によって血管周囲の三叉神経の末端から炎症物質が染み出て神経の炎症が血管の周囲に引き起こされ、同時に急激に拡張した血管によって周りの三叉神経が圧迫されて痛みが大脳に伝えられます。
このセロトニンの大量放出を引き起こす引き金になるのが心身のストレス、月経、排卵、空腹、寝不足、寝過ぎ、人混みなどがあります。
さらに片頭痛の中には発作の直前に目の前がチカチカする閃輝暗点などの前兆が伴う場合があります。
治療は発作時にはエルゴタミン製剤やトリプタン製剤を用います。
また発作軽減の予防薬としてカルシウム拮抗薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、抗セロトニン薬、β遮断薬(降圧剤の一種)などを症状に応じて使用します。 |